コラム 三寒四温

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彼岸花

 先週滞在していた南仏で、ただひとつ期待していたのに見られなくて残念に思うことがある。それは”アルルの女“ソフィア・ローレンの映画”ひまわり“の舞台で有名なプロヴァンス、アルルの近郊に群生するひまわり。「9月初旬くらいまで見事だそうだよ」と友人のアドバイスに期待に胸を膨らませていたのだがすでに刈り取られ、ハワイ・オアフ島にあるパイナップル畑ほどの壮大な面積に咲き乱れるひまわりは、次回のお楽しみと相成った。
 そんなことも忘れてこの三連休、家内と我が家の愛犬を伴って那須へ行ってきた。高速道から西那須へ向う山道の所々に元気に空に向って咲いているひまわりが見られた。「道の駅」という地元農家が協同経営する新鮮な採れたて野菜や果物を直販する施設で地粉の手打ちそばをいただいた折、ふと目に止まった「彼岸花、今が見頃です。9月16日~24日頃迄」の貼り紙、早速出掛けてみた。国指定文化財の藁葺屋根の家がポツリポツリと建つ村道の右側は一面黄金色の田んぼ。たわわに実をつけた稲穂がこうべをたれ、そば畑では真っ白な花が風にそよいでいる。村役場の駐車場に車を置き、坂を少し下ると、なんと真っ赤な彼岸花がひしめきあって咲き誇っている。黄金色、真っ白、真っ赤、群青の空、山の深緑…。なんと美しい風景、そしておいしい空気だろう。十分リフレッシュして仕事に復帰できそうだ。

コート・ダジュール

 世界中のセレブリティが集まる夏のコート・ダジュール。モナコ公国から少し離れた場所にある「シャトー・エザ」は、中世にはスウェーデンの皇太子の別荘だったもので、地中海を望む岩山の海から垂直に切り立った崖の上に建つ。私は妻と少し遅めの夏休みを過ごすためこの地にやって来た。ここは迷路のような石畳の細い道に、石造りの民家が寄り添うように集まる通称「鷲の巣村」。中世の面影がどの佇まいにも秘められている。地中海の照りつける灼熱の太陽がチリチリと肌を刺す。30分おきに聞こえる教会の時を伝える鐘の音を緑と共に包まれたさわやかな風が通り過ぎる。まるで中世にタイムスリップしたかのような錯覚に陥る自然の演出が、私たちの心を癒してくれる。
 今宵はモナコのホテル・ド・パリにあるアラン・デュカス氏の三つ星レストラン「ルイ・キャーンズ」でのディナーだ。料理に合うパンと、世界が絶賛する料理が楽しみだ。近くの教会の鐘が三つ鳴った。妻は地中海を望む花に囲まれた窓を全開にして午睡を楽しんでいる。「私の耳は貝の殻、海の響きを懐かしむ」。詩人ジャン・コクトーはコート・ダジュールをこよなく愛したという。明日は一日コクトーを気取って詩でも詠んでみようか、それとも地中海で泳ごうか、どちらにしても贅沢を味わっている。

ケットバシ

 馬肉を通称“ケットバシ”と呼ぶのは良く聞くが、私はこの意味を「馬は後ろ足で蹴っ飛ばすから“ケットバシ”」とばかり一人合点していたが、本当の意味は昔肉類の中で一番安かった馬肉は「そこらへんにケットばしておけ」という具合に、どうやらどうでもいい食べ物だったらしい。それが昨今では“馬刺”といえば高級料理とあいなる。鯨の尾の身、数の子昆布、本マグロの大トロなど、昔は端に追いやられていたが今や、そうそう食卓にお目見えすることなく、高級料理屋でしか味わえなくなってきた今日この頃である。
 私は鹿児島や青森の知人から馬肉を送ってもらった時は馬刺はニンニク醤油でいただき、残りはカツにし、それをサンドウィッチにして食す。共に最高の酒の肴だ。馬カツの味はさっぱりと、サクッと歯ごたえもあり、食感が良い。トンカツ、ビーフカツ、チキンカツなどもそれぞれパンとワインに良く合うが、馬カツサンドウィッチはさらに美味しい。一度試して欲しい。“馬カツサンドウィッチ”でこの残暑と不景気をケットばしましょう。

万歳

 8月10日から2週間、シカゴを皮切りにニューオリンズ、メキシコシティ、ラスベガス、ハワイと今年の「IBIE2004研修旅行」も終了し、23日全員無事帰国した。
 私はハワイでもう2泊して、ハワイ在住の友人とゴルフを楽しんで帰国したのだが、旅行中オリンピックが気になって仕方がなかった。なにせアメリカのテレビはアメリカの試合しか放送しないから有料テレビでNHKのBSを見れば「放送権により画像はお流しできません」のタイトルで音声のみ。これではストレスがたまる。ともあれヤワラちゃんや、マラソンの野口選手が金メダルを獲得したというニュースには、おもわず“万歳”をしてしまったが、高度2,300mにあるメキシコシティでの万歳は息が切れる。あれほど楽しみにしていたティオテワカンのピラミッドも登れずじまい。体を気使うあまり本場のテキーラも飲みすごしてしまった。
 無事我が家へ着いてベランダで一服すれば、もうコオロギが鳴いているのにはビックリ。あの暑い夏はどこへ行ってしまったのか。このまま涼しくなれば我が業界もまた活気がでそうだ。ベーカリーの皆様、秋の新商品で猛暑の売上減を一気に挽回しましょう。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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