コラム 三寒四温

弊社の週刊紙「速報・製パン情報」から、好評の三寒四温をご紹介。
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値上げやむなし

 原油価格が下げの局面に入っていると報じられている昨今だが、未だに高い水準にあり、また穀物を含めた各種資源価格は世界的に上昇している。こうしたことを背景に物流費を含めた経費増により原材料メーカーが、今後値上げを製パンメーカーに要求してくるのは充分想定できることであろう。
 食糧法改正による新たな麦政策により、主要5銘柄については加重平均価格で約1.3%の引き上げとなる製粉メーカーは、今年の5月、6月頃は各社の営業は厳しい対応を迫られるのはやむを得ない。しかしはたして値上げが成功したとしても製パンメーカーにも厳しい現実が待っている。それは流通や消費者への対応だ。今年の春闘では1500円程度の賃上げを要求してくるらしいが、消費者のふところの紐は依然固いということだ。しかし各社の企業努力による経費節減にも限界があり、7月頃には食パン10円程度の値上げは業界発展のためにもやむなし、という事になりそうな気配だ。

ドーナツブーム到来か?

  昨年12月15日にオープンした「クリスピー・クリーム・ドーナツ」の勢いが止まらない。オープン以来、朝7時の開店から行列をつくっている。13種類ほどあるメニューの中で一番人気は「オリジナル・グレーズド」だ。開店前のセレモニーで弊社の取材記者が1ダース頂いて帰社した時は、甘く口どけの良いこのドーナツをほおばりながら「これは売れるよね」と全員が頷いていた。 ミスタードーナツの異物混入問題などもあり、ドーナツ好きが「クリスピー・クリーム・ドーナツ」に走った感は否めないが、まるで2年前の台湾におけるドーナツフィーバーを感じさせる。この盛況は米国で新規出店前に実施している「ドーナツ・ドロップ」といわれる試食攻勢にあるようだ。通行人や近隣の企業・役所などへオープン前に試食させたドーナツは優に7000ダースを超えるといわれている。 弊社事務所より徒歩数分の位置にある「クリスピー・クリーム・ドーナツ」新宿サザンテラス店を時折お土産を求めに立ち寄るが、100人を越える行列を見て未だに2度目のドーナツが食べられない。この行列を見ると、ドーナツブームが確実に定着しつつあるように思われる。このブームをパン業界でもチャンスに活かせないものだろうか? ホールセールの袋入りパンでも工夫次第でこの食感を出せるはずなのに、指を咥えて見ているのはもったいない。

イベリコ豚

 昨年来、TVやマスコミで騒がれている食材の一つ「イベリコ豚」との出会いは、5年前にパリのデパート〝ラファイエット〟の食料品売場でのデモンストレーションで生ハムを試食したときだった。
 ルヴァンで発酵させた歯応えのあるバゲットや、サクサク感のあるバタール、パンドミなどに薄切りにした生ハムをたっぷりサンドして食べる幸せ、サンドウィッチの食材として欠かせない生ハム。私はパルマ産の生ハムが世界一だとばかり思い続けていたが、その生ハムがイベリコ豚によってまた進化したのだ。その味は舌にやさしくジューシーで、脂はサラッとなんの雑味も感じさせずにただ旨味だけがパンとマッチして、噛むたびに至福の時間が味わえる。ドリンクはビールも良いが、ドライなシャンパンが一番合うと私は思う。
 そのイベリコ豚と新宿伊勢丹の地下食品売場で昨年再会した。今度はスペアリブ、迷うことなく1kgを買い求め、塩・コショウを尺振りして230度のオーブンで10分、しっかり焼き、食材名を明かさずに友人と家内に薦めてみた。友人曰く「これ松坂牛のスペアリブ?」、家内曰く「何のお魚?」。だれも豚肉とは言わない。私もかぶりつく。脂がうまい、肉が柔らかい、何なんだこの豚は! ドングリのみを餌として飼育したという「イベリコ豚」、この只者ではない食材は中食における高級嗜好の消費者を中心として、パン食普及の立役者になるのは間違いない。

新年を迎えて

 新年あけましておめでとうございます。2007年は弊社創業60周年の年であります。振り返りますと、私の父菅田松司が昭和22年に創業して以来、週刊、旬刊、隔日刊などを発行、サイズもブランケット判、タブロイド判、今日のB5判のスタイルによる月刊紙などの変遷を経ながら60年を歩んでまいりました。現在の『速報製パン情報』は、ニュースのダイジェスト版として昭和40年に週刊紙として業界のホットなニュースを提供、同時期に『月刊・日本パン菓子新聞』もスタートし、今に至っております。
 平成5年に菅田松司が他界してからは不詳私が会社を引き継ぎ、平成9年には創業者の夢であった創立50周年を業界の皆様のご支援により帝国ホテルにて執り行わせていただいたのは、つい昨日のことのようです。
 さて2007年は、食糧法改定により新たな麦政策がスタートすることとなりました。4月から9月期の輸入麦の政府売渡価格は、食パン用の小麦(JCW、 DNS)は据え置きではありますが、主要5銘柄については加重平均価格で平均1・3%の引き上げになります。また、油脂・砂糖に関しては代替エネルギーへの転換などによる価格の高騰や物流費増による収益の圧迫など予断を許さない状況にあるというのが、今年の製パン業界ではないでしょうか。こうした状況から 2007年は、パンの値上げなくしては業界の発展は見込めない深刻な、しかし反面ではチャンスの年であるかもしれません。業界全体で知恵をしぼり、良い製品を供給し続ければ消費者も納得するのではないでしょうか。
 6月15日に麻布の東京アメリカンクラブにて弊社創業60周年記念式典を企画しております。「パン食をもっと楽しく身近に」をテーマに、最新のサンドウィッチの提案を交えトレンドなパーティにするべく社員一同励んでおります。
 本年も引き続き、ご指導、ご鞭撻いただきますよう宜しくお願い申し上げます。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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