コラム 三寒四温

弊社の週刊紙「速報・製パン情報」から、好評の三寒四温をご紹介。
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懐かしい香り

 シュッ、シュッ、シュッ、小気味好い、鰹節を削る音と共に、えもいえぬ良い香りが居間に広がる。うたた寝をしていた我が家の愛犬「りゅりゅ」(ボーダーコリー雄2歳)が、ピクッと首をもたげ、私の足元に擦り寄ってきた。「りゅりゅ」の大好物は私と同じ「オカカ飯」なのだ。炊き立てのご飯に削りだしのオカカをたっぷりのせて、湯浅の生醤油を回しかける。ただこれだけ。一気にかっこむ。この充実感!日本人に生まれて良かったあーと感じる一瞬だ。「りゅりゅ」には冷や飯の上に、削り粉と共にオカカを混ぜた”猫マンマ“をお裾分けすると、猫マンマの器は居間の中央を、音を立てながら駆け回る。
  鰹節は、好みの薄さで、自分で削るに限る。パックのオカカは、見た目はきれいだけれど香りがない。味けない。お好み焼きにかければ踊りはするが味も香りも引き立たない。ここで一句。「削りたて、勝るものなし、オカカ飯」そうなんです。削り器のカンナを研いで、トンカチで頭をたたいて調整する。時を忘れますねー。極上の本ブシは2本でたたくと、備長炭のようにキーンと良い音がする。「どっちの腹から削ろうか」ここが思案のしどころで、インドマグロの中トロみたいに赤白はっきりと、血あいをしっかり入れて、美しく削らなければならない。もう“アート”の世界なのです。自己陶酔しているときに閃きました。軽くトーストした食パンにマーガリンはたっぷり塗り、削りたてのオカカもたっぷりのせて醤油をまわしかける。クルッと巻いてパクッと食べる。これは、はまりますよー。さあ、今週末は物置に眠っている“削り節器”を引っ張り出して“アート”を楽しみましょう。食欲と芸術の秋でもありますし。

おいしいラーメンが食べたい

今年のクソ暑い猛暑日でさえ、なぜか熱々のラーメンが食べたくなるのは不思議なもので、有名店と言われる店の前は 炎天下でも長蛇の列だった。私の会社の前に「大勝軒」が今春、オープンした。いまだに行列が絶えることがなく、汗をふきながらサラリーマンが今夏も30人ほど並んで待っていた。
早稲田通りと環七通りはラーメン街道と言われるほどラーメン店が多い。先日、会社の帰り道に前から気になっていた新店に家内と寄ってみた。早稲田通りを阿佐ヶ谷に向かって環七をくぐり、お伊勢の森を過ぎた辺りの右側にその店がある。大きな白暖簾に達筆な墨文字で「らあめん」の文字が躍る。いかにもうまそうだ。暖簾をくぐると10席ほどあるL字型のカウンターは満席で、客は会話するでもなく、皆、黙々と麺をすすっている。店側の“いらっしゃい”の元気な掛け声も無く、妙な雰囲気だ。すぐに席があき、ラーメンと味噌バターラーメンをオーダーした。ものの3分もしないでカウンター越しに手渡されたラーメンは、とんこつ醤油味なのか、うす白いスープの上にチャーシュウが1枚とメンマのまわりには背油が浮いている。まずはスープをレンゲでひとくち。「ん!いけるね」麺もひとくち、「細麺だけどスープをしっかり絡めてのどにおいしいね」と家内と目で会話をする。しかし、ふたくち、みくち、と進むにつれ「おや?」ってな感じで家内が目を返す。チャーシュウは3枚肉を3時間ほど煮込んだのだろう、やわらかくて味もそこそこなのに肝心の主役が主役を呈していない。最初の一口からのこの落差はなんなのだ!!草々に勘定を済ませて店を出た。「もう2度とこないね、この店」「こういうお店って意外と多いのよね」「そうそう、最初はうまいが後はまずい」「それぞれがいい味を出しているのに麺のコシやスープにメリハリが無いから一つの器で一緒になると互いが喧嘩してしまうのね」「ひとくち目はまだお互いを知らない」(笑)「各々の個性が徐々に薄れてしまい中途であきてしまう」「恋愛と一緒だね」(笑)。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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