コラム 三寒四温

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食欲の秋

 お盆も終わり、オリンピックも終わり、夏休みから帰国してみると、40数日続いていた暑い夏日も終わっていました。いつものように出勤する月曜日の朝、ベランダに出てタバコを吸いながらシトシトと降りしきるいつもの風景をぼーっと見ていると、昨日までの事が夢、幻のごとくはるか昔の出来事のように感じてしまうのはどういう事でしょうか。
  いつもと同じ時間に朝食を摂りながら見るTVのワイドショーでは、オリンピックでメダルを取った選手達のにこやかな顔が映し出されています。メダルを逃した監督の渋い顔もあります。16歳プロゴルファーがプロ転向後、初勝利のインタヴューで「僕の喜びは、今回、この瞬間を共に見てくれたギャラリーの皆様も同じでしょう」と、満面の笑みで語っていました。日本は平和ですねー。
  早いもので、もうすぐ9月。味覚の秋、読書の秋、馬肥ゆる秋がやって来ます。という訳で、昨日の日曜日に私の御用達、三越日本橋本店の地下食品売り場へ行ってまいりました。
  1本900円の秋刀魚!買っちゃいましたよ。新物には目が無いんです。ただし、家内とこの1本を2人で仲良くいただきました。旬の秋刀魚に比べるとやや小ぶりですが、脂もよく乗っていてこれでもか!というくらいの大根おろしを乗っけていただきました。でも1本900円は高すぎるかな…。
  「秋茄子は嫁に食わせるな」。と昔から言われているほど、おいしくて、焼いたり揚げたり、煮じめにしたりと、あのピカピカ光った紫色を見ると、レシピがたくさん浮かんできます。秋の味覚には、秋鮭、栗、高貴な匂いの松茸などなど、数え上げたらキリがありません。
  夏日の連続で売上げに苦戦したベーカリーの皆様。秋の旬を様々なアイデアを駆使して新商品に生かして、消費者のハートをつかんで挽回しようではありませんか。

ジャングル

 今年の夏休みは友人と、東マレーシアのボルネオ島を訪れました。
 赤道直下に位置するこの島は、温暖な熱帯気候で一年を通してハワイのように過ごしやすいところだと聞いていましたが、まさにその通り。台風も地震も無い、まさに「楽園」といっても過言ではありません。
 人生60年、世界中の様々な国を旅してきました。それぞれの、訪れる国・地域が放つ独特な雰囲気に魅了されることが数多くありますが、私の場合は、「暖かくて、ノンビリできる」がその旅を総括する際の重要なキーポイントとなります。よって、今回のボルネオ島、コタキナバルとブルネイの旅は満点となりました。
 見ましたよ。世界一大きな花の「ラフレシア」。開花してから4~5日で枯れてしまうなんて、花の命は短くて…。会ってきました。オラウータンの親子。地べたに座って枯れ木を叩いて、ずーっと遊んでいました。まるで人間の赤ん坊のようです。 どこまで続くんだぁー。という壮大なジャングルには圧倒されます。ジャングルを見渡すためにジャングルの真ん中に建てられた高い木塔に登ると360度を見渡せます。言葉が出ません。でも、出ました。「スゲー」。ジャングルってこんなに美しいものなんですね。でも、ここボルネオのジャングルにもヒタヒタと危機は静かに進行していました。我々の業界にも関係の深いパーム油を搾るアブラヤシのプランテーション拡大による熱帯雨林の減少です。これだけが原因ではないと思うのですが、このままジャングルの破壊が進行すればここに住む、野生の動植物達の生態に悪影響が及ぶのは必至です。
 頭上の大きなヤシの葉が海風にそよぎ、サンサンと降り注ぐ太陽の木漏れ日がまぶしい5つ星ホテルのプールサイドでビールを飲みながらこの文章を書いている私は、このギャップに戸惑うばかりです。

センチメンタル ジャーニー

 「ピーポに乗って箱根に行くんだよね、お母さん」私がまだ幼少の頃、年に2~3回は箱根の温泉旅館へ母親に連れていかれた想い出がよみがえったのは、熱海への出張当日、私が新幹線をやめて、小田急線の小田原経由で行くことを決めたときでした。自宅を出た時、なぜか母親に背中を押された感じで小田急の新宿駅に来てしまったのです。
 「のぞみ」のような流線型の車体は少しは昔の面影を残していますが、近代的な車内設備の中にある展望車や車内サービスは昔のまま、そして最もうれしいのは、「ピーポー」という電子音です。ロマンスカー専用のプラットホームをすべるように発車しました。車窓の景色こそ変われど、在来線と同じ軌道の特急電車は昔のようにゆっくりと都心を抜け、やがて鉄橋を渡り、私の母校をのぞかせてくれました。
 ガラス窓に両手をついて流れる景色に見入る子どもの隣にはほほえみながらミカンの皮をむいている母親の姿。なんか和やかだなぁ。
 小田原からは東海道線に乗り換えて約20分。トンネルを抜けると海景色のくり返しの連続で、トンネルを抜けるたびに車窓に繰り出す大海原の雄大さについつい口ずさんでしまうのが加山雄三の「うーみよー」だったりして、今回はちょっとセンチメンタルジャーニーな独り言でした。
 とにかく、ご同輩諸氏、歳を重ねるにつれなぜか毎日が忙しく、慌しくて、一日、一年がアッという間に過ぎ去りませんか。そんな時は少しゆとりを持って、こんなローカルの出張はいかがでしょう。「一人になる時」なんて滅多にありませんから。そして、何かを想い出して感傷にひたるのは私にとっての“クスリ” ですから…。
 「忙中閑在リ、一服ノ薬ト成ル」

弊社社長 菅田耕司のコラム


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