コラム 三寒四温

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プルシアンブルー

ひらめいただけではダメだ。不可能を可能にするために。夢を実現させるために。そんな不屈の努力を日々重ねている人達が、世界にはたくさんいる。日進月歩で全ての分野において驚異的に発展を続ける現代に今、我々は生きている。生活が便利になり過ぎた中で夢を追わない人々は世論に流され、マスコミに翻弄され、大義らしきものに背中を押されて、いかにも正義の人のように拳をあげて反対する。原子炉問題が良い例だろう。
私達の業界では、フードセーフティによる各企業のとてつもない大きな努力の積み重ねで安心・安全が確保されているが、100%は無理だ。いや、でも100%にしなければならない。そのための努力を惜しんではならない。「ひらめいたら追求するんだ。追求したら最後までやり抜くんだ。全ては夢見ることから始まる。僕はもっと先に進んでみたかった」。ディズニー王国を築いたウォルト・ディズニーの言葉だ。これは、全ての企業に求められる基本理念ではないだろうか。
誰もが感動した夢の宇宙探査機〝はやぶさ〟が、小惑星イトカワの砂を7年かけて地球に持ち帰るほどの技術をもってしても、1000年に一度の災害に備えるのは100万年に一度あるかないかの氷河期を予測するのに値するだろう。そんな中、22日にNHKで放映された「郡山チップ工業」の特集を見た。放射能で汚染された木材や樹脂をチップにして焼却すると放射性セシウムはその灰の中に濃縮され、粉塵などによる飛散で汚染が広がる。その灰を水に溶かして〝プルシアンブルー〟という薬品を投入する事により、セシウムを凝固させるという。水も安全基準値範囲内らしい。しかも容積は20分の1にまでなるというから凄い発見だ。夢を追い、ひらめいたら追求する。正についこの間までの夢物語の海水を真水にするというような“キセキ”が実証されつつある。現実を直視してまるで夢のような難問題をしっかり受け止めて解決に向けて努力する町工場。国は真摯にこのような夢工場にこそ、財政も含めた様々な援助をしてさまざまな文殊の知恵を具体化させる事が肝要ではないだろうか。
2001年にNASAより打ち上げられたマイクロ波観測衛星WMAPは、銀河系を越えて宇宙の果てを目指して現在もなお飛び続けているという。熱量は原子力電池だ。

あたたかい総会

「会長! もっと仕事をとって来てください」。日本製粉の澤田浩会長は、ある工場で従業員の現場代表からこう言われて目を見開いた。「忙しくないと工場は駄目なんです」。常日頃に言っている事が現場の従業員まで届いている事と、会社のトップに直接言ってくれる事が澤田会長はうれしかった。「この工場には、まだ余力があるんです。生産にあたる工場は、目いっぱい動かなければ駄目なんです」と、現場代表の従業員は、つばを飛ばして澤田会長の目を直視する。帰社の車中で思った。「現場の人間が、トップが来て、このような事を言うのは他では考えられない事だ」。会社にとっても私にとっても非常に嬉しい事だと目を細めた。
 2012年6月28日の定時株主総会にて日本製粉㈱小寺春樹代表取締役社長が誕生した。澤田浩氏は代表取締役会長として小寺新社長をバックアップする。この日、総会後の懇親会にて澤田会長は一人の中年女性から声をかけられた。「会長さん、私はいつも総会に出席していますが、こんなにあたたかい総会は初めてでしたわ」。澤田会長に手を差しのべる女性に、おもわず両手で握り返して微笑んだが、〝あたたかい総会〟の意味がわからない。夫人が続ける。「でもねえ、スーパーに行くと、ヨソさまの品物の方が多いのよねえ」。そうか、一株主でもトップに気軽に意見が言える社風、これが〝あたたかい〟という意味なのかもしれないと会長は感じたに違いない。
 小寺新社長は、社長就任後の挨拶で「次の事業への新しい展開が課題だ」と、キッパリ言い切った。この一株主の提言も含めて、澤田会長は小寺新社長の手腕に期待を寄せる。創業117年目となる次年度は相当なプレッシャーのかかる中、まずは製粉・中食・M&Aなどの国内事業で実績を重ね、事業拡大のためのブランド力を高める事に全力投球で取り組む事だろう。

ラマダン

 モロッコ王国のナショナルデーが7月30日、日没時の午後7時よりホテル・オークラ東京のアスコットルームにて開催されました。モロッコ王国で一番大事な記念行事である国王陛下、モハメッド6世が1999年に即位して以来、在位13周年をお祝いするレセプションです。会場には300名を超えるモロッコ王国にゆかりのある、政・官・財界、そして世界各国の駐日大使がモハメッド国王を称えに集まりました。日本・モロッコ両国の国歌吹奏のあと、来賓祝辞では、プライベートでもアルール駐日特命全権大使ご一家と親交の深い羽田雄一郎国土交通大臣、小坂憲次日本モロッコ議員連盟会長が壇上に立ち、自身とモロッコ王国とのエピソードを披露するなど、他の国のナショナルデーとはひと味違ったアットホームなレセプションとなりました。それは、アルール・歌子大使夫人が日本人ということもあり、大使閣下も流暢な日本語で応対してくださるのも一つの要因でしょう。
 イスラム教では新月と新月の間の1カ月間はラマダンと呼ばれる断食月です。7月21日が新月でした。ラマダン期間中は日没まで食事はおろか、夏のこの時期40℃を超えるモロッコでも水さえ飲む事が許されません。という訳で、パーティー会場にはイスラム教信者のためのラマダン明けの〝朝食〟が別室に用意されました。大きなナツメヤシの〝デーツ〟や、カリントウのような〝シュバキア〟というお菓子、本紙でも「モロッコ大使夫人のつくるパンとお料理」で歌子夫人に手作りで教えていただいたモロッコのパン〝メルウィー〟には溶かしバターとハチミツをたっぷり塗ってミントティーでいただきます。今年のナショナルデーには歌子夫人の大好きな「メゾン・カイザー」のパンコーナーもドネンションされ、ラマダン明けの朝食としても、レセプションが始まってからもミニクロワッサンや、ミニチャバタが飛ぶようにゲストのお皿に盛られていきます。私と家内はクスクスのたっぷりのスープにチャバタを浸しておいしくいただきました。「こうして食べると、不思議な相性のおいしさね」。
 一日の始まり、中食、そして団らんの真中には、おいしいパンがあるとうれしいですね。パンと人をつなぐ架け橋は新月の上にもかかっていました。

パリ祭

 7月14日はフランス共和国の国民の休日「革命記念日」です。日本では「パリ祭」と呼ばれていて、シャンソン大会やフランス料理の食事会、ファッションショーなど趣向を凝らした催しが日本各地で毎年開催されています。本国では前夜祭からお祭り騒ぎで革命記念日を喜び祝って、7月14日当日は凱旋門広場に大統領を迎えてシャンゼリゼ通りで軍事パレード、そして空軍による3色国旗のジェット煙を吐きながらの編成によるアクロバット飛行も行われ、夜には大花火も打ち上げられました。
港区南麻布の駐日フランス大使館では、今年もフランス共和国に関わる800名を超える各界のゲストを大使公邸に招待しました。クリスチャン・マセ駐日特命全権大使の主催によるフランス共和国革命記念日・祝賀レセプションは、17時30分と19時の2回に分けて招待された方々が次々と大使公邸を訪れ、シャンパンで乾杯、大きなスライドガラスドアが開放された先の芝生のガーデンには生演奏でシャンソンが流れ、盃を重ねながら、しばしお喋りと料理、音楽に酔いしれ革命記念を祝いました。
2012年4月23日にポンパドゥルグループから満を持して尾山台に開店した『VENT DE LUDO』の数々の話題のパンが、パリ祭の料理を引き立てました。ブルターニュ伝統の食材を使ったパン、焼き菓子でもあるパレ・ブルトンやクイニーアマン、ブルターニュの特徴的な食材であるそば粉やりんごを使った「りんごのそば粉パン」「そば粉のバゲット」など、あまりのおいしさにマセ大使もブースに入って記念撮影するサービスぶり。これには三藤店長とスタッフも少し緊張気味です。毎年、このパリ祭にパンを提供しているメゾンカイザーはメイン会場で骨付きスモークハムのコーナーとコラボして、バゲットモンジュやチャバタなどを提供して大勢の人だかりで賑わい、相変わらずの人気は変わりません。ビゴのコーナーも人気です。日仏友好を称える意義深いこの集いは、パンを通じて、日仏関係促進のために尽力していることは間違いありません。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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