コラム 三寒四温

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ベーシック・インカム

興味のある“物”ごとは徹底して調べたり、実際に見に行ったり。それが食べ物や飲み物であれば尚更の事で、即行で駆け付けます。反対に、興味のないジャンルも膨大にあるのが人の常というものらしく、私の場合はひときわ比率が極端過ぎるようです。特に「家電」が苦手ですね。

最近、胃癌の手術を受けて実に25キロほど体重が落ちました。体型も様変わりし、既成サイズの服が着られるようになりました。怪我の功名よろしく広がった選択肢のおかげか、齢七十にして洒落っ気が少し出てきたと家内に笑われております。

そうそう、「ジーパン」は68年間、はくのはおろか、手に取る事すらなかった縁のない“物”の一つでしたが、退院後に着られなくなった洋服を直しにデパートへ行ったところ、たまたま目に止まったのが、ジーパンでした。それまで3,000円前後のイメージしかなく、かつて青山通り沿いにあった「エイコー」の前を車で通るたびに「目につくランドマークだな」とやりすごすくらいの存在でして、知識はほとんどありません。ましてや穴が開いていたりヨレヨレだったりと、単なる「だらしない服」のイメージしかなかった訳です。そんな私が、

「これ、履けるかな?」

と、銀座のバーニーズ・ニューヨークの店内で手に取り、家内に尋ねたのは一体どういう風の吹き回しなのでしょうか。

「エッ、マジ? いいじゃない(笑)。試着してみたら?」

家内に背中を押されフィッティングルームへ。いざ試着してみると、どうした事でしょう! 鏡に映る、腰から踵までの美しいラインが「似合うよ!」と語りかけてくれる気がするほど、ピタッとフィットしているんですねー。「買っちゃえ、買っちゃえ」と内なる心が自惚れています。家内も店員も声を揃えて「お似合いですねー(笑)」。

という訳で、ジーパンに合うベルト、シャツ、ジャケットにシューズまでカリスマ店員の薦められるままにお買上げです。「入院、頑張ったご褒美ね!」。家内も既成の服が購入できる事に、心の底から喜んでいるようです。それではお会計をしましょう。エッ? ……まぁ、良しとしますか。がん保険の恩恵も少々あることですし。ちなみにジーパン1本、いくらだったと思います? ここでは書けませんが。

こんな出来事とは真逆の世界が世の中を動かしている事実を、私は知らずしらずのうちにジワジワと実感している昨今です。それはテレビで流れる某通販会社のCMです。軽快さと朴訥さが絶妙にバランスされた話術で

「なんと28型液晶テレビが1万9,800円、イチマンキュウセンハッピャクエンのお得な価格でお求めいただけます!」

家電に興味のない私には衝撃でした。だって十数年前に買った43インチの液晶テレビは、55万円もしたのですよ!

“物”の価値が変貌し全てにおいて格差が広がる現代社会と、これから私たちはどう向き合って生きるべきでしょうか。そして、追い打ちを掛けるように「ベーシック・インカム」なる新語がニュースを賑わせています。もう、わからない!


弊社社長 菅田耕司のコラム


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