コラム 三寒四温

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新事務所移転

3月12日より、新事務所での通常業務を開始しました。

7年間にわたって自宅兼事務所として過ごしてきた下高井戸の庭にデンとそびえ立つ桜の老木とは開花を待つことなく実に残念なお別れとなりましたが、弊社創業70周年を機に心新たなリスタートです。

移転先は取材時の各方面へのアクセスを考慮して「千駄ヶ谷」を選びました。おなじみ東京体育館の真裏というロケーションです。ベランダからは2020年オリンピック・パラリンピック開催に向けて建設が進む新国立競技場の姿も。わずか100メートルほどの眼前で幾本もの巨大なクレーンが動く様はさすがに迫力があり、完成が楽しみです。

56年ぶり2度目の開催となる一大イベントへのカウントダウンを間近に感じながら、世界から訪れる選手団や観光客、もちろん国内においても全国から集うすべての人々に対して、半世紀の時を経て成熟した食文化をアピールできればという思いもつのります。オリンピック・パラリンピックが開催される東京を発信源として、安心・安全で栄養価が高く、そして味の良いトレンドを創造する製パン業界ならびにすべての関連業界と共に、微力ながらその一翼を担うべく新天地にて社員一同尽力する所存でございます。

新たなスタートを切るにあたり、弊社より刊行されているすべての出版物に、工夫を凝らした隠し味となるヒントを入れる用意を始めました。これは決して一人よがりの自己満足ではありません。書き手・読み手が互いに共感し、喜びを共有できるシーンをつくり出したいのです。

2018年は「日本パン・菓子新聞」の創刊70周年という記念の年でもあります。新事務所の近くにお越しの際は、ぜひともお立ち寄りいただき、これまで同様のご指導ご鞭撻を賜れば幸いです。


引っ越し

自宅兼事務所移転の準備に追われる日々。

それにしても、不要な“もの”がこんなにもあろうとは! しばし愕然として頬杖と溜息をまとめてつき、所在なく庭の桜の老木をぼんやり見やれば、春を待ちかねる蕾がいくらかプックリと膨らみ色づき始めています。ガラス窓越しに太陽の光が差し込んできました。ベランダへ出て日差しを体いっぱいに浴びるのは気持ちの良いものです。

しかし、まだまだ寒い。部屋に戻れば点けっぱなしのTVが昼の天気予報を伝えています。街角から実況中継する女子アナが「現在の気温は摂氏5℃。このあと最高気温は7℃の見込みです」。こりゃ寒いわけです。ガスストーブの前に足を投げ出し、再びガラス越しの日光浴を楽しもうと窓際に横たわった途端、陽が陰ってしまいました。

天気予報を終えて平昌オリンピックの生中継が始まり、現地から状況を伝えるアナウンサーがメダルを獲った選手にインタビューしています。

「1つのメダルにはメダリストそれぞれの思いが詰まっています。ですから、重いのです」

本当だ、平昌のメダルはデカくて重そうだ! いや違うでしょう、そういう話ではありません。リビングを埋め尽くすデカくて重い荷物の山を見て現実に引き戻されます。休憩終わり!

事前に引越業者が送ってきた大小のダンボール20箱はすぐに満杯になってしまい、追加のお願いを電話連絡。見積もり額からの大幅加算が心配です。痛む腰と太腿を気遣いながら黙々とダンボール箱に詰め続け、考える事はただ一つ。

「この引っ越しを最後にしよう・・」

最後に残った大物はバーカウンターとワインセラー、リカー専用冷蔵庫の整理。カウンターの棚に常温で並べておいたビンテージのウイスキーや焼酎はプチプチで巻いて箱詰めするとして、はて困った事態が。ワインセラーと冷蔵庫にはコレクションのワインと大吟醸酒が詰まっています。「これは要冷蔵だから、明朝一番での箱詰めがベストだな」などと段取りを考えるも、可愛い我が子のように心配でなりません。こんな些細な事に悩む自分が情けない……。

7年間を過ごした下高井戸。最後の晩餐は、ご近所の友人たちが贔屓の日本料理店を貸し切りにして私たち夫婦をもてなしてくれました。ありがたい事です。おいしい料理と会話を楽しんだあと、なんと花束贈呈まで! 長いようで短い日々でしたが、感謝の一言です。

さあ、次は事務所への引っ越し分を終わらせなければ。どちらも新天地で心機一転、頑張ろうと誓うのでした。

まっ黒けーのけ

最近、どうも2つの事が
同時にできなくなった気がしてなりません。

料理が大好きな私はキッチンの4口あるガスコンロを使い、複数の鍋で同時に煮る・蒸す・炒めるを進め、さらにはコンロ下のオーブンで焼く作業もこなすほど、器用に同時調理してきました。しかし最近、おかしいんですね。

車でいざ出発、という時に家内が「ガスストーブは消した? あと、お湯を沸かしていたけど火は止めたの?」の一言。しかし、わずか数分前の行動が思い出そうと考え込むほど曖昧なものに……。という訳で家内が締めたばかりのシートベルトを外して車を降り、セコムを解除して2階のリビングとキッチンの火元を確認して戻ってきました。お手数掛けて申し訳ない気分。

「大丈夫だったわよ」。
ホッとしましたが、やや険しい雰囲気が車内を包みます。それはそれとして、「まだまだボケてないぞ!」と心の中で思うのです。

しかーし! ある日のこと……

煮物を火にかけたまま、1時間。

TVを観ていた私は、“急に”そう、急に思い出したのです。魚を煮続けていた鍋の事を! 慌ててキッチンに向かうと案の定、文化鍋からはもうもうと黒煙が。蓋を開ければ「まっ黒けーのけ」でございまして、魚はもはや原型を留めておらず、見事(無残)な“化石”になり果てていました。

最近ではこうした老人の単身家庭での事故による火災が多いと聞いていましたが、まさか自分が……。帰宅した家内に顛末を告げると、「まったくもー」と窘められ、さらに1週間後、またしても同じ失敗を繰り返してしまったのです。

この時以来、ガスコンロでの調理時には「絶対に目を離さない、離れない」という鉄則を固く取り決めたのですが……。

今日のランチは「バゲットサンドイッチ」。買い置きのバゲットにたっぷりと霧吹きで水を含ませて、200℃に温度設定したオーブンに入れました。

机に向かい書き物をする事1時間。ハッ! と気付いてキッチンへ急ぎ、オーブンを開ければ……アリャリャ、ナンテコッタ! バゲットが炭化しているではありませんか! 私は思わず大きめのパンナイフを手に、流しの中で炭と化したバゲットの表面を削り取るのですが、ナイフの勢いあまって流し台
の外まで炭化したバゲットの屑が飛び散り、掃除のおまけまでいただく羽目に。「あー、なんて日なんだ」。3分の2ほど削ったバゲットは中身が少しだけ原型を取り戻したので、恐るおそるかじってみると“焼き過ぎのラスク”と成り果てていました。

帰宅した家内は、掃除が行き届かなかった周辺や床に広がる惨状を見るや「またやっちゃったの?」と顔をしかめています。


ご同輩の皆様、
火の用心、さっしゃりませ!



弊社社長 菅田耕司のコラム


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