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コラム 三寒四温

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出不精グルメ

一昨年から杖をついて歩く生活がはじまりました。

脊椎狭窄症で歩行困難となり、太く長いボルトを背中に4本埋める手術で狭窄を矯正したのですが、左脚太腿の筋肉の衰えや、また体重を受け止める両膝への負担をひしひしと感じる日々です。特に階段や下り坂など、最初の一歩には細心の注意を払い慎重を期しています。

エスカレーターやエレベーターのない駅などでは手すりを掴んで杖を階段に突き、情けない不格好なスタイルで上り下りするたびに我が歳を再確認する始末であります。高齢化社会のど真ん中にいる団塊の世代である私は、とうとう杖をつくおじいさんになったのです。

リハビリを兼ねて、最近では出勤時に車を使わず電車を利用しています。以前は1キロおよそ15分で歩いていましたが、杖歩行ですと25分はかかります。このテンポで自宅から駅、そして上り階段、到着駅では下り階段。再び徒歩にてようやく会社へ到着です。歩数にして片道1,200歩。当然疲れますが、リハビリ効果も上々のようで平らな歩道では杖なしで歩けるようになりました。

そんな余裕が出来た時に気付いたのが、杖を使用しているご同輩を数多く見かけるようになった事! スタスタと歩いていた頃は目もくれず、いざ自分が歩行困難となれば歩くのに精一杯でやはり気付かなかったのです。杖をついて歩くのは確かに不便かもしれませんが、そのお陰で新たに視野が広がった“怪我の功名”といったところですね。

今日は片道だけで実に12人、みなカラフルな杖を使っています。その大半が女性なのも驚きでした。ショッピングカートを杖代わりに押し歩く背中の丸いお婆ちゃん、少なくなりましたねー。世の中の仕組みや人の味覚、ファッションの変遷を実感する今日この頃です。

歳を重ねて食生活の変化に気付いたのも最近の事。それは体を理由にした出不精による質素な食事スタイル。これではいけない、とお洒落をして週に2度ほどは外食すると決め、実行し続けているのも事実でありまして、しばらく出不精に付き合わされていた家内には大変申し訳なき事でした。

最近の食生活は健康志向になりました。量より質を、舌だけでなく目でも楽しむ小皿グルメ。未知なる世界の料理に目を向け、専門店をあちこち歩き回るのが元気の源なのかもしれません。日本人ですから寿司、蕎麦は常食としても、東京は世界有数のグルメシティですから選択肢は豊富です。最近ではドイツパンにハマっていて、ソースにこだわりのある世界各国の料理に合わせて楽しんでいます。

朝食は4枚切の厚いトーストにこだわりのエキストラバージンオリーブオイルをたっぷりとかけてゲランドの塩をひとつまみ。未だに飽きない習慣ですが、おかずの一品は世界各国の変わり種缶詰を。プルトップを開ける瞬間が毎朝の楽しみな儀式となっていて、スープも然り。世界の食材があるナショナル麻布スーパーには週一回のペースで出かけています。

先日、金融庁が発表した「人生100年時代に自助努力を」という主旨による金融審議会の “市場ワーキング・グループ” の23回に及ぶ議論報告に、日本の高齢者やその予備軍がざわつきネットは炎上騒ぎとなりました。「老後30年間で2,000万円が必要」との試算モデルに対し“国民にいらぬ心配・誤解を与えた”として「正式な報告ではない」「内閣が受理しなかった以上、そもそも存在しない」などと二転三転、右往左往の対応には苦笑するばかりです。

かつての「悠々自適」なイメージから様変わりした現代~未来の老後は、公的年金や預金の取り崩しで退職後の生活をいかに賄うかが問題であり、その最大の理由は「老後が長くなった」こと。ロング・セカンドライフにかかる生活費の不足分を、果たして自助努力で賄う事は可能なのでしょうか?

仮に、72歳の私がリタイヤ後に28年生き続けられるとしたら? 貯蓄の取り崩しは数年ももたないでしょう。考えるほどに私同様、途方に暮れて生活における経済破綻の恐怖におののいているご同輩も少なくないと察します。日本政府の発した「自助努力」、おそらく令和最初の流行語大賞に必ずやノミネートされることでしょう。

米中貿易摩擦による株価の下落は企業の体質を株主が関心を持って注視している証であり、日本政府が提唱する、国民の自助努力に含みを持たせた「タンス預金の積極的投資運用」はどうやら空振りのようですね。

しかし、私達は誇りある日本人として民主主義のもと、言論や報道等、あらゆる“自由”を保障された暮らしの中で、どんな些細な事でも自助努力により日々を過ごす事ができているのです。中国の天安門事件から30年を経て、当時を振り返る報道特集が全世界をかけ巡りました。主義・信条の自由が誰もが行使できる世の中を願ってやみません。

世界では今、環境問題が大きく報道されています。プラスチックごみは「食」の世界ひいては製パン業界にとっても重大な課題であり、今後は包材やレジ袋など解決すべき問題が山積しています。これもやはり各社の自助努力とエンドユーザーへの真摯な対応を加味して取り組んで行く必要があるでしょう。そんな業界一致の努力が求められる中での、強調表示による利己的な商法が自助努力とは言い難いですね。

清く、美しく、自由に老後を過ごすために何をすべきなのか。「義」を固く心に抱いて、私達も企業も一歩前へ進まなければなりません。


おいらの肉屋

新大久保界隈は楽しい町です。

休日はあふれかえるほど人がわいてくるんです。それも日&韓がほとんど……というわけでもないことを、ご存知でしたか? 実に多彩な“人種のるつぼ”なんですよ。そういえば5月の10連休の中ごろ、マレーシアやネパール、中東の人々が店を構える、香辛料の匂いが漂う賑やかな一画から外国人の姿が消えました。

いつも大勢の客で店先で大串の焼き鳥やケバブサンドをヤンキー座りでかぶりつく彼らはいずこへ? 下ろされたシャッターには、

「ラマダンにつき、1ヵ月休業します」

なるほど! しかしまず思ったのが、「ひと月も休んでたら家賃が大変だろうな」という情けない算盤勘定。ラマダンはイスラム教徒にとってはとても大事な行事です。お金になど代えられない、強い信仰心に感心いたします。すみません!

連休中のある日、コリアンストリートで私はとんでもないお店を発見しました。俺のフレンチや俺のイタリアンのなーんちゃってバージョンで「おいらの肉屋」。正体は焼肉屋なんですが、笑っちゃうでしょう! フェイスブックのタイムライン上で友達の書き込みにもちょくちょく名前が出る「俺のベーカリー」が元ネタなのは言うまでもありませんが、いずれにせよ笑うしかない情けない気持ちがこみあげてきましたよ。

パン・ジャーナリスト、パン・コーディネーター、パンライター。まだまだありますが、そんな大勢の「パンを利用して有名になりたい方々」が闊歩できるほど、いまパン業界は熱いのかな? それと、並ばないと買えない高級食パンも相変わらず流行ってますね。高級食パンって何ですか? こう言っては何ですが、値段が高いからだけでしょうね。私が思うに、値段でいえば高級食パンと対になるのが低額食パンとなりますが、レジ前に山積みされている食パンの値札には78円、68円なんて日も。パン業界に身を置く者として声高には言えませんが、あまりにも流通側が強くなり、割を食うのは物言えぬ納入業者、という状況を自分たちでつくりつつあると私は思うのです。

だったら「オレのパン」を、自信をもって売りましょうよ! 言われてみれば、今年の“イセパン”にもそんなネーミングのパン屋さんが出店していたようです。

「令和になったいま、パン業界が好調のようです。その理由は? ◯月◯日のNEWS ZERO、始めます」

と、有働さんにお言葉をいただきたいですね。



イセパン


※編集部注:本文中イベントは終了しました。

新宿の伊勢丹デパートの6階催事場で、毎年好例の「イセパン」が始まりました。その名の通り伊勢丹と日本全国の有名ベーカリーによるタイアップ企画で、今年も連日行列の絶えない賑わいです。

中でもZopfツオップのカレーパンは異常ともいえる人気ぶりで50人以上の客が並んで一際目立っていましたが、伊原オーナーシェフのハード系パンを量り売りするコーナーは空いています。日替わりのおすすめパンは「ロッゲンミッシュ」というライ麦パンで、1/2サイズ買い求めました。果たしてどんな味なのでしょう?

夜はパナマ共和国の首都、パナマ・シティ創立500周年記念コンサートとレセプションが開催される信濃町の民音文化センターへ。自宅を出る18時頃、小腹が空いたからと家内と2人でロッゲンミッシュをスライスして味見したら……

旨い! おいしい!

もう一切れ! となるのを我慢して、ほどほどに腹を満たして会場へ駆けつけました。観客数120名ほどのフリーコンサートということで、文化センターのミュージアムホールはアットホームで和やかな雰囲気です。

パナマを代表する女性歌手のパトリシア・ブリエグさんは盲目のピアニストで作詞作曲もみずから手がけ、幅広いジャンルの演奏をこなす “声楽家” でもあります。今回の記念演奏をサポートするのはギターのビルマ・エスキビル氏と、バイオリンには押鐘貴之氏。押鐘さんは東京芸術大学を卒業後、九州交響楽団や広島交響楽団等のゲストコンサートマスターを務める実力者です。透明感のある美しい音色とジャンルを問わない表現力は各分野で評価されています。

高円宮妃殿下ご臨席のもと、パトリシアさんの美しいピアノの旋律と美声に魅了されました。完璧なネイティブ発音による日本語の「千の風になって」や「ふるさと」の熱唱など、押鐘さんのバイオリンと相まって90分間のステージはあっという間に終演を迎えました。

その後、60名ほどの招待客によるレセプションではリッテル・ディアス駐日パナマ大使ご夫妻、高円宮妃殿下、各国大使ご夫妻が集い、パトリシアさんもワイングラスを傾けていました。
 
翌日もイセパンへ。お目当ては安倍竜三氏がシェフを務めるブーランジェリー パリゴのパン。何としてもゲットすべく50人超えの行列に並ぶ覚悟で出かける予定です。でもねえ、イセパンに出店しているベーカリーは伊勢丹のバイヤーさんの一存で決定しているので、中には首をかしげたくなるパン屋さんもちらほらと!?

本物を見極めるのは、貴方です! ナンチャッテ。

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弊社社長 菅田耕司のコラム


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