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コラム 三寒四温

弊社の週刊紙「速報・製パン情報」から、好評の三寒四温をご紹介。
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コピ(バリコーヒー)

そろそろ、海外旅行に行きたい虫が体の中でうごめいています。行きたい国、思入れのある町はたくさんあります。新型コロナウイルスが収束したら半年くらいかけて世界の町へジャンクフードを食べ尽くす旅に出たい! そう真剣に考えています。

という訳で30年あまり前の思い出をひとつ。まずは羽田からタイのバンコックへ。バンコックは私にとってのハブ空港でもあります。インドのニューデリーからカシミール、ラダックコースも良いのですが、まずは王道のシンガポール~ジャカルタを経由してデンパサールへ! バリ島は最も好きな場所のひとつです。今年の2月初旬、コロナ自粛が始まる前にクタビーチで8日間のんびり過ごしました。今から7ヵ月前の事です。その後、まさかこのような事態に直面するとは思いもよらず、不謹慎ではありますがラッキーな旅行でした。

昔、バックパッカーをしていた30代後半の頃を思い出しました。バリ島東部のチャンディダサはデンパサールからレンタカーで塩田を抜け、いくつもの村を通過すること約3時間の穏やかな漁村です。近くには島唯一の高さを誇るアグン山がそびえ立っています。この山はコピ(バリコーヒー)の生産に適した環境にあり、熟したコーヒー豆を食べる麝香猫が果肉だけを消化してコーヒーの実を排泄します。

そうです、幻の「コピルアック」の生産地なのです。チャンディダサのビーチは美しいのですが砂浜が猫の額ほどで小石が多く、遊泳には適しません。海は眺めるだけにしておいて、お楽しみは屋台メシと、若者たちが檜舞台を目指して練習するケチャを無料で毎晩見学できる事です。ここでケチャを修行してクタ、サヌール、ヌサドゥアといった有名なビーチで観光客相手にケチャダンスショーに出演するべく多数の若者がガムランのレッスンに励んでいるのです。

篝火の先から聞こえてくる重厚なガムランの音色は、時に体に何かを感じるものがありました。そしてお待ちかねの屋台ディナーはナシゴレンとサテ、メインは仔豚の丸焼き。これは北京ダックみたいに皮をパリパリに焼いて食感を楽しみます。ビンタンビールの小瓶をラッパ飲みして海を見やれば、穏やかな月明かりが水面に黄金色のラインが一直線に煌めき輝きます。

ここに2週間滞在してジャカルタからシンガポールへ。その日の夕刻、寝台列車に揺られクアラルンプール経由でペナン島へ向かいます。列車で2泊3日の車中は、各地の駅弁が楽しみでした。朝、停車駅の窓越しに弁当売りから買い求めて蓋を開けると……なんと白米の隅に生の赤唐辛子が3本とピーナツが6粒! こ、これがマレーシア流の朝ごはん? 周りをみると皆、唐辛子とピーナツ少しずつ齧りつつ、ご飯をパクパク。まるで日本の日の丸弁当ですね。
(次号へ続く)

コロナ太り

3月から6ヵ月間、
私は東京都から一歩も外へは出ていません。

政府が拙速に始めたGoToキャンペーンも都民は梯子を外されました。別に割引が欲しくて文句を言っているのではありませんが、謹慎蟄居の新しい生活スタイルが馴染んでしまったか、身体が鈍ってしまって、世に言う “コロナ太り” は身に染みますね。実際、3kgも脂肪がついてしまいました。

怠けた身体をエクササイズで引き締めるべく、あらゆる設備が整っている私が入会している会員制クラブへ行きたいのですが、ジムとプールは予約制で1週間先の予約を取るのがやっと。しかも利用時間の指定も希望通りにはいきません。ボーリング場、ラケットボール室、バスケットコートはすべて閉鎖が続いています。唯一予約なしで利用できるのはスチームバスとドライサウナ、ジャグジー。天気の良い日はプールサイドのバーでホットドックを楽しめますが、ストレス発散のエクササイズは身近なところで行います。炎天下を避けて自宅マンションの内廊下を、両手で2本のストックを使用するウォーキングです。1周66歩を30周歩けば約2,000歩、午前・午後の2回で4,000歩。ストックを使うと背筋が伸びて、少し大股でウォーキングしても安定します。脊椎狭窄で2年前に3本のボルトを入れた腰の痛みもさほど感じられず、程よい有酸素運動になります。しかし無情にも、そう簡単に体重は減ってくれません。

先日、胃と食道の癌を摘出した有明がん研究病院へ定期検診で出かけました。内視鏡とCT撮影をした後、私の主治医である佐野院長が「菅田さん、少し太りました?」とニヤリと笑って私の顔を見つめます。日頃の生活様式を話しながら、しばし海外旅行で訪れたレストラン遍歴等の雑談でリラックスさせてくれます。

「とはいえ私も、普段なら学会で飛び回っていますが、今年は海外どころか国内の移動も叶いませんよ」

と院長。優しい笑顔ながらも眼鏡越しのまなざしがどことなく寂しげで “お疲れなのかなぁ” と感じました。平時にもまして医療従事者の激務ぶりは言うに及ばず、ましてや大病院の責任者である院長の奔走ぶりは計り知れません。そんな素振りを見せない笑顔で「菅田さん、転移は見当たりません。半年後の来年3月に次の検診でお会いしましょう」と検診は終了しました。帰路の車窓から豊洲市場に出入りする車輌と交通整理員が振る赤い誘導棒の先には、来年を待つオリンピック施設のドーム、勝鬨橋の周辺に林立する巨大タワーマンション群。見た目には何も変わらない日常があります。築地場外の門跡通りを歩く買い物客は以前と比べれば少ないですが、こちらも普段どおりの日常風、銀座も皇居も。唯一、マスクランナーの姿が少々目を引きますが。

今日は久しぶりに日本橋三越の地下食品売り場で柿の葉寿司とカマンベールにベーグルを買って帰ろう。ディナーはニュートン・アンフィールデッドのシャルドネで家内と乾杯!
(これだから太るんです……)

肝に銘じて

オゾン層破壊による地球温暖化は世界各地で甚大な被害を起こし、発展途上国などでは衛生面から発生する各種伝染病など、新型コロナウイルス以上の危機的状況にあります。しかしこれは我々人類みずからが招いた、紛れもない現実なのです。

弊社を創業した父の後を継いで、毎年製パン関連各社に呼びかけて開催してきた海外研修は父が残した大事な企画です。コロナ禍の今年を除いて毎年、知識向上と革新を求め世界各地で研修旅行を行ってきました。延べ参加者数は父の代も含めると1,000人を超えます。多くの方々と共に日々変化する世界の製パンおよび関連施設を訪問して研鑽を重ねてきました。

さらに2008年より「カーボンオフセット」に貢献する試みも始めました。研修旅行によって排出されるCO2量を概算し、それに見合う金額を訪問地の植樹活動や環境団体や緑の基金への寄附を行い、地球温暖化の抑止にささやかながら協力を続けております。

ノーベル平和賞を受賞したケニア共和国のマータイ環境大臣とお会いして感銘を受けたのもその前後だと記憶します。マータイさんはエコロジー啓蒙の心構えを「MOTTAINAI(もったいない)」と日本語で発信し広めた方です。

駐日ケニア共和国特命全権大使であるアオリ氏の自宅にてマータイさんとのディナーに招かれ、いろいろなお話をうかがえた事は私の人生を変えた記念日だったかもしれません。ケニアはエネルギー資源不足のため水道・ガス・電話などインフラ整備が進んでいません。特に地方では環境保全の概念が浸透しづらい状況ゆえ長年にわたる無計画な森林伐採、そして焼き畑による火災被害が多発していました。そこで立ち上がったのがマータイさんです。

それまでは主要都市のエネルギー確保で手一杯、地方は惨憺たる有様でしたが、持続可能な植樹活動で森林再生に貢献するマータイ基金の設立は大いなる一助となりました。彼女が亡くなられた今でも世界各国から寄せられる寄付金は、植林や上総掘り(日本古来の工法による井戸づくり)といったさまざまな保全活動に充てられています。

現状の経済最優先を続けるのか、子どもや孫、後々の世代に未来を託すために地球環境の整備に舵を切るのか。いずれにせよ課題は山積しており、世界のリーダー達の協調が求められています。そう、未来は目先の損得勘定ではなく、健全に創造していくのだ、という事を肝に銘じて。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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