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コラム 三寒四温

弊社の週刊紙「速報・製パン情報」から、好評の三寒四温をご紹介。
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ノドグロのロールサンド

 魚の美味しい季節がやって来た。この時期は寿司屋のカウンターで、おしぼりをぬぐいながらネタケースをながめるのが楽しみだ。脂ののった新秋刀魚、コハダ、アジ、サバにイワシ。ヒカリものが特に美味しい。新秋刀魚は大トロのように少しあぶって煮きりをぬって丸ごとポンと口にほうり込む。青森は大間の大トロのあぶりと遜色がないほど口中に脂の旨みが広がり、ストンと胃に落ちていく。イワシとアジはおろし生姜とあさつきをのせて上から和歌山の湯浅醤油をおとして一口でいただくと一噛み、二噛みと旨みのハーモニーが口中に広がる。子供の頃あれほど口にしなかったヒカリものが、今では大好物になった。人の嗜好は年を重ねるにつれ変わっていくものだと妙に納得する今日この頃。
パン好きの私は自宅で煮魚を食すときは、食パンの薄切りを用意する。私がよく作るのは、今が旬といわれているが、本当は一年中美味しくいただけるノドグロの煮付けだ(正式名はアカムツという)。これがパンとよく合う。尾頭付きで入る鍋に日本酒を注ぎ、ノドグロを横たえる。火は中火で煮立ったらザラメをまぶして湯浅の醤油を酒と同量流し込む。生姜を一切れほうり込み、おとし蓋をしてグツグツ煮込む。途中で甘さ、辛さをザラメと酒・醤油で調整して(決して水は使わない)仕上げの前に下仁田のネギをぶつ切りでノドグロのまわりにほうり込む。大きめの皿にノドグロを寝かせ、氷水につけておいた白髪ネギをたっぷりと盛り、ネギを添えれば出来上がりだ。
身をほぐし、薄切りの耳なし食パンにのせ、白髪ネギを汁に少し漬けてロールする。一口噛めば、身が柔らかいのにプリプリと口の中で身ばなれして濃厚な脂とパンがマッチして、しかも白髪ネギがシャキシャキと主張する。この口中に広がるワンダーランドは筆舌に尽くし難い。是非一度ご賞味あれ。身を食べ尽くしたら煮えたぎった湯を頭と骨にかけて、骨湯のスープで締めくくる。食パンの供に合わぬ食材なし。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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