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コラム 三寒四温

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秋の訪れ

 ハンバーグを期待してはいけないハンバーグ。この摩訶不思議な食べ物に私は30年間はまっているのです。
 30年ほど前に高円寺商店街の一角に「ニューバーグ」というレストランが開店しました。一時は北口近辺に3店舗あったのですが、現在は2店舗が営業しています。そして高円寺以外に「ニューバーグ」はないのです。
 なじみの床屋が高円寺にあるので今でも3回の床屋に一度くらいの頻度で立ち寄って、ひとり楽しんでおります。実は家内も子どもも孫も、みんなここの〝ハンバーグ〟は嫌いなのです。全員が口を揃えて「ハンバーグじゃない!」と言います。だから、家族に遠慮することもなくひとりで来られるのです。私が必ず注文するメニューはメキシカンハンバーグ。ライス、味噌汁、目玉焼き1個付き480円。
 いびつな構造の店舗を象徴するかのように波打ったカウンター越しに狭いオープンキッチンが広がります。ガスコンロ、グリドル、電子レンジ。この3つの機器で〝ハンバーグ〟なるものを調理するのですが、ガスコンロはハンバーグや目玉焼きなどを調理後に乗せるための鉄板を温めるものです。グリドルは型に割入れた卵を目玉焼きにするもの、そして電子レンジは調理済の〝ハンバーグ〟を温めるもの。だから、〝ハンバーグ〟はふにゃふにゃなんです。木枠に乗せられた熱々の鉄板の上に〝ハンバーグ〟とゆでて塩コショウされただけのパスタとコーン、グリーンピースの温野菜が少々、そして半熟の目玉焼きと少し辛めのメキシカンソースがかけられて出来上がりです。
 ここのメキシカン〝ハンバーグ〟を食べる時には私なりのルールがあります。まず、半熟目玉焼きを皿に盛られたライス(皿にあるとライス、茶碗だとご飯、何だか変ですね)の上に移動して、フォークで黄味をつぶしながら多めに醤油を掛け回します。次はメキシカンソースがかかった〝ハンバーグ〟にタバスコをこれでもかー!というぐらいかけまくります。ナイフは使用せず、フォークで割ってまずは一口。「グホッ、グホッ」とタバスコでむせながらぐちゃぐちゃになった卵混ぜご飯を食べてから、具がほとんど見つからない味噌汁を飲むというルール。何とも至福のひと時であります。この至福とは「おいしい」という意味ではないのです。「ああ、ニューバーグだ」との安堵感の意味なのです。例えると新宿にある熊本から出店のとんこつスープの〝桂花ラーメン〟みたいな感じです。「三度食べに来てください。きっと病みつきになります」と書かれてあった桂花ラーメン店内の貼り紙。嘘か誠か、二度と行かぬか、また食べたくなるのでしょうか。
 あなたも高円寺に行ったら三度とは言いませんから、一度挑戦してみませんか。
 帰路に、うっすらとした空を見上げれば十三夜のおぼろ月夜。弱々しいセミの鳴き声を鈴虫の大合唱がかき消していました。もう秋なんですね。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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