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コラム 三寒四温

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ミステリーゾーン 2/3

 「今日はついているかもしれないね」とKさん。「それでは菅田さんが負けた、ルーレットで少し遊んでみますか」と、一つだけ空いていたディーラー脇のイスにKさんは座ります。そして、ゲームの前に気前よく私の負けた1000ユーロを後ろで見ている私にご祝儀でポンとくれました。「男気があるねえ」。Kさんは25ユーロのチップを細かくBETして、勝っても少し、負けても少しの一進一退の勝負が続きます。
 そんな時、私の後ろからささやくように「トゥエンティーシックス」と女性の声が聞こえてきました。振り返ると、アジア系の女性2人連れ、歳の頃はアラフォーといったところの丸顔の笑顔の可愛い多分お姉さんの方でしょうか、合った瞳がウインクをしています。「Kさん26番、BETしてみない?」「いいよ」と25ユーロ1枚の一点張り、Kさんの初めての一点張りです。ノーベッティングのベルが鳴らされ、白い玉がカチャカチャと音をたてて数字の上を大げさに移動します。そして、入った数字は…。ディーラーの当たり数字をしめすプラスティックのボードが何と、Kさんの25ユーロのチップの上に心地よい「カチャ」という音を立てて置かれました。36倍の儲けです。「ヘェー」Kさんと私は驚きながら目を見つめ合いましたが、単なるグウゼン(・・・・)との思いに900ユーロを手にした高揚感が昂ぶります。
 ディーラーが白い玉をルーレット盤が軽く回る逆方向に力強く回し入れました。すると、「シックスティーン」と再びあのアラフォーのお姉さん。振り向けば、拳を握って〝イケ、イケ〟と言っているのかな。「Kさん、今度は16番だよ」「OK」とKさん。遠心力を失った白い玉はルーレットの盤面に滑り落ちてナント、16番の中に納まったではないですか。「すごい偶然だね」私たちは顔を見合わせて絶句しました。2度の、しかも一点張りでの大当たりなんですから。そして彼女はニコニコと優しい声で次は「シックス」と、盤面に目をやり、ささやくように一言。2度の奇跡を見ていた周りのお客はどうして反応しないのか、とても不思議な雰囲気の中、「3回目は無いよね」といいながらもまた25ユーロを賭けると、ナント「6」が来たではありませんか。大きなどよめきがルーレット台の周りの時を支配します。これは本物の奇跡でしょうか。偶然が生んだ奇跡。数学的に計算しても何万分、いや何百万分の一の確率ですよね。Kさんは私を介して、声の主であるアラフォーのお姉さんに300ユーロ分のチップをご祝儀として渡してくれと私にゆだねました。
 「まさかこの人が…」           (以下次号に続く)

弊社社長 菅田耕司のコラム


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