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コラム 三寒四温

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一家団欒

「飽食の時代」と言われて久しい感があります。

その意味は? デジタル大辞典の解説によれば、

「食べたいだけ食べられて食物に不自由しない」とありました。

NHKの朝の連ドラ『とと姉ちゃん』は戦後すぐの日常の筋立てで、毎回楽しく視聴していますが、この家族には「朝食は必ず家族全員で食べる」という家訓があります。戦後の物資や食料不足の中、やっと手にした幾ばくかの食料を家族皆で分け合い、粗食に耐えるのも、家族全員で食卓を囲むことで食を通じて家族が幸せになる。つまり、このドラマでは「一家団欒」を説いているのです。

幼い頃、母親の手料理のキンピラやネギ味噌、スイトン、ときに肉ナシ肉じゃがや白和えが私の大好物でした。しかし食卓に出されるのは一品と自慢の糠漬けと一杯の味噌汁だけ。しかも弁当となると前日の残りものがアルマイトの弁当箱一面に一品だけ添えられ、ご飯の真ん中には必ず梅干しがのっていたのがなつかしく思い出されます。

デジタル大辞典の「飽食」には、もう一つ解説がありました。それは、

「飽きるほどいっぱい食べる」

育ち盛りの私は腹が空くと竹皮に包んだ赤い梅干しをチュバチュバ吸ってよくおやつに食べていました。「飽きるほど食べたい!」そんな思いがありました。お百姓さんが精魂込めて作ったものだから、茶碗の飯粒を一粒たりとも残してはならないとしつけられたのもこの頃です。

昨今、大陸の中国では高度成長がものすごい速さで進み、そのスピードに追い付けない国家政策に、国民や中国国内に進出している世界各国の企業は経済政策の不備などに、数々の問題を抱えているのですが、十数億人超えの国民の食事情も様変わりしているようです。そんな中、中国では古来より客人にふるまう料理は、「残す美徳」が今なお受け継がれていて、食べられる食料の廃棄量は相当量に達するそうですが、日本ではどうでしょう?

「コンビニが日本の食文化を変えた」といっても過言ではありません。24時間、欲しい食品や生活用品等は、常時陳列棚に欠品することなく並んでいます。中国のように、食卓に出された料理の皿が空になったままでは、客人に失礼ですね。それと同じことなのでしょうか、商品棚に置いてない=欠品はマニュアルで許されないのです。

戦後の食料不足から「飽食の時代」、そして若者はコンビニ主体の食シーンへと時代は移り変わります。しかしその影に潜むもの、それは肥満や糖尿病等の、現代が抱える飽食による人体を蝕む病を発症させる環境ではないでしょうか。

「おいしいものが食べたい!」……でもその前に、日本国内で年間一千万トンにも及ぶ食品ロスの現況を今一度、食に関わる我々は考え、議論することが大事なのではないでしょうか。

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弊社社長 菅田耕司のコラム


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