コラム 三寒四温

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つくり手

外食産業で激安とんかつを展開するチェーン店が業績を伸ばしているらしい。通常1,000円程度の定食を500円で提供するのだから、ワンコイン族には朗報なのでしょう。

ここまでコストを抑えられる要因には職人技を必要としない機械の導入とシビアな食材の仕入れ値調整があるのでしょう。しかし…。何か一抹の淋しさが見え隠れするのです。

とんかつ屋の親父が、パン粉を付けて油にくぐらせるとんかつはジュワーっと鈍い音を立てて、細かい泡がプツプツと油面を賑わせます。とんかつが揚がれば、サク、サクッと手慣れた包丁さばきで切り分けて、千切りのキャベツの添えられた皿に盛られてハイ、お待ち!てな按配で、つくり手と食べ手の阿吽の呼吸がおいしさをいっそう引き立てるのです。

それが機械揚げとなると、やはり淋しいですね。そして、とんかつの豚はどこから仕入れているのでしょうか。すでにパン粉が付けられてパックしてある海外からの輸入品なのか、あるいはカットされた豚肉を輸入して、パン粉を付ける最終工程が加工地となる日本なのでしょうか。トレーサビリティがはっきりしないワンコインフードはとんかつだけでなく、天丼、寿司など日本を代表する料理全般に及ぼうとしているのは皆様ご存じの通りです。

食品事故が起きてから安心・安全がマスコミで叫ばれても、喉元すぎれば熱さを忘れる、人の噂も七十五日とやらで、日本経済の発展・成長にはリスクが絶えず付いてまわる事を、消費者があまりにも無関心なのはどういう事でしょうか。もちろん安価なコストで提供する商品が安くて、なおかつ安全・安心でおいしければウィン=ウィンなのでしょうが、おざなりに空腹を満たすのでなく、大事な一食であるからこそ、五感で味わい、リラックスする余裕が、良き一日となるのではないでしょうか。

大事なのは、つくり手が見えること。
これでしょう!
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弊社社長 菅田耕司のコラム


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