コラム 三寒四温

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相対的判断

人の意識と味覚の進化は21世紀に入って以降
とてつもない早さで新たなレベルに突入しつつある

というのが私の推論です。いかに選択の幅が増えたか、という話でもあります。

例えば、私はA店がパンはおいしいと感じ、家内はB店のパンがおいしいといいます。これはふたりの味覚の違いをあらわす“相対的判断”ですね。どちらも正しい意見であり、これを広い視野でとらえると、嗜好の差は「万人に存在」すると理解できるのではないでしょうか。もちろん、常識の範囲内のレベルです。

人それぞれ、好き嫌いは千差万別です。人と人、そしてその友人と友人とでは好みが違うといった具合に、嗜好の違いは無限といえるでしょう。「一つから無数へ、無限の嗜好の違い」。その多様性が進化の証でもある、という訳です。

弊社の月刊紙「日本パン・菓子新聞」にて10年以上にわたり続く企画、世界各国の駐日大使夫人による「大使夫人のおもてなし」コーナーでは、それぞれのお国柄を反映した食卓における、主食と料理の数々が紹介されています。

例えばケニア共和国の「ウガリ」。これはトウモロコシを粉にして水で溶き適度な硬さに練りまとめて蒸して、その完成品を手でちぎりながら他のおかずと一緒に手にまとめて食べます。「手」で食べる文化は我が日本をはじめ世界各国に多数存在します。インドやサモア、パプアニューギニアなどなど。一度手でまとめた料理を口にすると、新たに食感も雰囲気も変わります。普段なら箸やフォークで食すであろう料理に直接触れることで生じる違和感、それこそが“新しいことにトライしている”というチャレンジ精神であり、最近私が好きな言葉“ウィアード”(変人であれ)の精神に通じるかのような高揚感を覚えるのはなぜでしょうか。人は人、自分は自分。そして、パン屋はパン屋なのです。

それぞれに特徴があり、長所もあれば短所もある。選り好みは無限大でしょう。ここで私は思うのであります。顔の見えない「顧客ファースト」や、膨大な情報量で押し寄せる海外トレンド等に拘泥することはありません。要は自分好みのパン屋さんへ好きなパンを買いに行けばいいことなんです。自身の価値観を信じた上での「相対的判断」があれば、いたずらに右往左往することもないでしょう。

ここで私は提案したい。今までの概念を捨て去り、自由な発想の元にパン屋は商品開発をするべきであるということ。もちろん商売として利益の確保も大切ですが。

「大使夫人のおもてなし」コーナーは、弊紙創刊70周年を経てますます大使夫人の友人の輪がひろがりつつあります。ここに沢山のヒントが隠れています。注視されることを希望します。


弊社社長 菅田耕司のコラム


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