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コラム 三寒四温

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いっぱい、いっぱい

戦国時代から大政奉還に至るまで、武家社会において仕える主君の命令は絶対でした。題名も著者も忘れた、10年程前に読んだ本の一節を鮮明に記憶しています。

「拙者、いっぱい、いっぱいでござる」

それは主君が家臣に命じる、どんな無理難題でもハハーッ! と床に頭をつけ即刻命令に従い解決へ努めなければならなかった、その心中、声なき叫び。“いっぱい、いっぱい” という一方通行の主従関係が当たり前の時代でありました。

現代社会のサラリーマンにしてみても、主君である上司や社長からの命令はたとえ理不尽であろうが “やらねばならぬ” と断れない関係には昔も今も変わらないというのが本音でしょう。そこに縦割り組織特有のムリ・ムダや忖度が加われば、パワハラ問題になることも。

ですから、ささやかなガス抜きの場として赤ちょうちんの居酒屋は繁盛するのです。上司の命令には決して逆らわない、されど……

「こんな納期と予算で引き受ける仕事じゃないね」
「安月給を我慢してるんだ、有休くらい自由にとらせてくれよ」

などと同僚と杯を重ねつつ不平不満が飛び交うのです。しかし現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のために国は緊急事態宣言を発出。主要都市はアルコール類の提供は19時、営業時間は20時までという厳しい営業自粛を夜の街に要請。かくして世のサラリーマン諸氏のボヤキは非日常の「リモート飲み会」へと舞台を移しましたが、TVのニュース映像でその様子を見る限り、どことなく滑稽さや悲しみを誘うものがあります。

絶対服従の武家社会から文明開化を経て、今日の経済発展に尽力した渋沢栄一氏の人生を描くNHK大河ドラマが開始早々から好調のようです。旧来の因習と決別し新たな時代を切り拓いてゆくサクセスストーリーには、束の間の清涼効果があるようです。

かたや武家社会における主君の “命” には絶対服従、与えられた武士は知恵を絞り、苦しみに苦しみ抜いて任務を果たします。その達成感たるや至福の喜びだったでしょうが、その後も次々と発せられる “命” を一つでも失敗すれば「はい、それまでよ」と、非情な結果が待ち受けていました。

現代にも「ブラック企業」という名の下に名残があります。禅や信仰の世界で言えば、悟りを開けば現世の苦が無くなるらしいのですが、苦ばかりの毎日とは困ったもので、ひとつの到達点として目標を掲げても “これで終わり” ではありません。

コロナ禍で社会の有り様はかなり変化しました。サラリーマンだけでなく、学生も専業主婦も年金生活者も自分自身に適した生活様式を守り、一日も早くかつての安心できる日常を取り戻す事が何より肝要であります。理想の家族愛、安定した経済は理想の経営から。

「いっぱい、いっぱい」から「少しずつ、少しずつ」
へとシフトしませんか。


弊社社長 菅田耕司のコラム


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